2007/08/31

動脈瘤へのアプローチは,「血管から離れない」

動脈瘤に近くなってきて,親動脈を確保できたら,Neckに近づきますが,このときの鉄則は「血管から離れない」です.
左図はAcomに対する右Pterional app.です.
両側A1を確保して,血腫に埋もれたANに近づいています.もちろんDomeは血腫に埋まっているのでどこにあるのかわかりません.安全・確実に近づくには,玉突き棒(棒やヘラでも良いですが)を血管から離さないようにしましょう.先端を血管にあてつつ,血腫をめくっていきます
くどいようですが,血管から離れないようにしておけば,いきなりDome先端をいじって破ることはありません.

そんなことは常識のようですが,疲れて集中力が無くなっていたり,夜中の手術で早く終わらせたい気持ちが入ってくると,血管をなぞっていられなくて,近道して血腫に向かってしてしまうことがあるのですよ.やってる本人は無意識で,吸い込まれるように血腫をいじり出すことがありがちです.くれぐれも気をつけて!


こちらは右IC-pcと思ってください.ピンクの矢印(ちょっと見づらいですね)のようにいきなりDomeに向かっては行けません.
丁寧に血管に沿って少しずつ血腫をNeck,Domeに向かってめくり上げていきます.スカートをめくるようにと言う話があるとかないとか・・・
めくって血管から浮いた血腫は,切って開いて視界を良くするようにしましょう.

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