例えば
スポーツをする時に呼吸法は大事です.テニスでは打球の瞬間に息を大きく吐くようにすることで力まないで力の入れ加減を調節できてコースの打ち分けができます.打球の時に息を止めると,力んでしまいコントロール不能になります.
自転車でもペダルを踏む時に合わせて息を吐く用にすると,より効率的に踏めるはずですが,レース展開が厳しいとゼーハーになりそんなにうまくはいきません・・脱線しました.
クリッピングの瞬間,これはもう緊張が最高潮になっています.ちゃんとブレードが入るだろうか,Ruptureしないだろうか,届くだろうか,スリップアウトしないだろうか,この角度でいいだろうか,ちょっと母血管に近すぎるか,もしくはちょっとNeckが余り過ぎか・・いろんなことが頭をよぎってしまいます.
そこで,クリップを持ったら呼吸法を管理することをおすすめします.術野に持っていく前にまず深呼吸.そして,ブレードを入れる時,さらに閉める時には息をゆっくり吐きながら閉めると,かなり冷静にゆっくりと落ち着いて閉めることが出来ます.
そういう自分ですが,いざ!閉めます!!という時にはすっかり呼吸のことを忘れていたりするので,クリップを持った時に呼吸法のことを思い出すことからはじめなければいけません.
2010/05/11
クリッピングの呼吸法
2010/05/06
STA-MCA Bypassの術前検査は血管撮影不要
IC閉塞,MCA閉塞などにSTA-MCA anastoの適応があるかの検査ですが,これまでSTAをしっかりと確認するため,脳血流の側副血行路の様子をみるために血管撮影をしておりました.
しかし,STAはMRAできちんと見えるのが確認されております.さすがにLeptpmenigeal anasotなどの側副血行路の様子はわかりませんが,JET Studyのクライテリアで適応判断しているのでSPECTのRest&Diamoxで十分に判断できます.
もう,そうしている施設は多いのかもしれませんが,不要(かもしれない)な侵襲的な検査が不要になるのはありがたいことです.
2010/05/01
診療報酬改訂
脳動脈瘤頚部クリッピング術(一箇所)72000→103710
動脈形成術,吻合術 36000→52550
あまりお金に換算して考えてばかりはしたくないし,実際手術料はすべて病院に入るわけだけど,自分が,”これで何かあったら明日から外科医人生が終わるかもしれない”と思いながらしていることが100万越えと評価してもらえるのはちょっとうれしいように思います.
でも,今まで手術料が実感より安く見積もられていたことに,すっかり慣れてしまっている自分にも気付きました.(むしろ卑屈になってしまうくらいで,外科医はMな世界なのかも).
それと,クリッピングよりもアナストがこんなに高くなっている方が個人的には驚き感が大きいですね.
言いたくないと言いつつ,クリッピングとアナストで150万かぁ~.
これまで我慢して外科医をしている人には,この診療報酬改訂はもう少し外科医を続けるモチベーションになるかもしれない.すぐに慣れちゃうでしょうけど.
そもそも,正当な手術料の対価なんて誰にもわからないわけだから.
これから新たに医師になる学生さんとかは最初からこの値段・点数だから,これをもってして外科医を目指そうとか外科医が増えることにはあまりならないような気がします.
ブラックジャックみたいに1000万円とか5000万円とかならはっきりと効果が出るでしょうがね.
2010/04/17
脳ベラはもっと使え
1年ぶりの更新です.