2008/04/18

Acom aneurysm (Acom AN)は開頭の側頭部を使う

以前にも書きましたが,つい忘れがちなのでもう一度.
左側のイラストはどちらも左開頭です.
Sylvian fissureを剥離して,前頭葉と視神経の間を剥離,Interhemiを剥離,前頭葉に脳ベラをかけてたところです.
この辺までは,顕微鏡を寝せたり立てたりして,前頭葉越しにSubfrontal気味にApproachすることも多いです





しかし,いよいよA1を追って,同側のA1-2またはAcomにApproachするとき,前頭葉をさらに持ち上げつつあるときは,開頭の側頭側のSpaceから光を入れて,見上げるように視野を撮りましょう.それで前頭葉のRetractionを軽くすることができます.
Acom ANの開頭は,とかく前頭葉側を大きくすることが強調されていますが(対側の視神経までしっかり視るためには,それも大事),クリップに必要な視野・術野を得るためには,実は側頭部側が大事なのです.
もう一回肝に銘じましょう.

4 件のコメント:

niceboowy さんのコメント...

こんばんは。初投稿です。
東北方面で働いている下っ端脳外科医です。
いつも、更新を楽しみにしながら、拝見させて頂き、参考にさせて頂いています。一つ質問させて頂きたくお願いします。

前頭葉に埋没しているようなA-com ANへのアプローチでは、(case by case かとは思いますが)rectal gyrus を吸引しなくても、大抵の場合、側頭側からのspace充分なことが多いでしょうか?

失礼致しました。

いのみちち さんのコメント...

niceboowyさん こんばんは.
こんな地味なブログにコメントいただき,ありがとうございます.
Acom ANへのアプローチに側頭側のSpaceを使うことを基本とするのは,脳ベラの圧迫を減らすためと,術野に光を入れるためが主な目的です.
このSpaceを使えばRectal gyrusを吸引せずにすむかは,たぶん無理でしょう.
ANが高い場合は躊躇せずにRectal gyrusを吸引することが多いです.

niceboowy@来年専門医試験予定です さんのコメント...

早速の御回答有難う御座います。
参考にさせて頂きます。

もう一つ、お願いします。
AcomANのアプローチで、interhemispheric approach を選択した場合、frontal sinus はどうされますか?私の周囲のオーベンの先生には、クリッピングに邪魔なものは全て壊して、きっちり修復すれば、感染しないという方もいます。しかし、きっちり修復といいましても、なんとなく、迷信的な考えではないのかという気がしています。可能であれば、frontal sinus は保存する、もしくは頑張ってpterional approachがいいのではないかと考えていますが、如何なものでしょうか?質問ばかりで、恐縮です。

いのみちち さんのコメント...

niceboowyさんは来年専門医とは大変ですね.
Interhemiでは,Frontal sinusはまったく気にせずにがっつり眉間のところをあけてBasal interhemiにします.オーベンの先生のおっしゃるとおりと思います.
副鼻腔はそれほど汚くないらしいですし.そうは言っても,術後感染と髄液鼻漏にならないように,粘膜を焼き縮め,イソジンで消毒し,筋肉を詰め込んで,骨膜をはがして硬膜に縫いつけるPericranial flapで処理します.3年目くらいから見よう見まねでやってますが,幸い,感染した人はいません.
確かにFrontal sinusが開くのはいい気持ちがしないし,慣れたPterional app.で手早く終わらせようという心理はあります.その一方で,Interhemiも出来るようにならなくちゃという思いもあり,最近は高ければなるべくInterhemiにしようと心にひっそりと決めております.