動脈瘤に近くなってきて,親動脈を確保できたら,Neckに近づきますが,このときの鉄則は「血管から離れない」です.
左図はAcomに対する右Pterional app.です.
両側A1を確保して,血腫に埋もれたANに近づいています.もちろんDomeは血腫に埋まっているのでどこにあるのかわかりません.安全・確実に近づくには,玉突き棒(棒やヘラでも良いですが)を血管から離さないようにしましょう.先端を血管にあてつつ,血腫をめくっていきます.
くどいようですが,血管から離れないようにしておけば,いきなりDome先端をいじって破ることはありません.
そんなことは常識のようですが,疲れて集中力が無くなっていたり,夜中の手術で早く終わらせたい気持ちが入ってくると,血管をなぞっていられなくて,近道して血腫に向かってしてしまうことがあるのですよ.やってる本人は無意識で,吸い込まれるように血腫をいじり出すことがありがちです.くれぐれも気をつけて!
こちらは右IC-pcと思ってください.ピンクの矢印(ちょっと見づらいですね)のようにいきなりDomeに向かっては行けません.
丁寧に血管に沿って少しずつ血腫をNeck,Domeに向かってめくり上げていきます.スカートをめくるようにと言う話があるとかないとか・・・
めくって血管から浮いた血腫は,切って開いて視界を良くするようにしましょう.
2007/08/31
動脈瘤へのアプローチは,「血管から離れない」
投稿者 いのみちお 時刻: 12:36 午前 0 コメント投稿
ラベル: cerebral aneurysm, clippng, 動脈瘤
2007/08/19
CEA 内シャントチューブを入れやすくするには
CEAで緊張するときは,内シャントを挿入するときです.
血管を遮断時間を短くしたい中で,
1.CCA~ICAの血管壁を切る.
2.PlaqueのDistalで内頚動脈の正常内膜の部分を確認.
3.内シャントチューブをICAに入れる.バルーンはちょっとだけ,血液の逆流確認.
4.CCAにシャントチューブを入れる.バルーンをしっかり入れて,血液の逆流を確認して再開通.ようやく一息つけます.
ここでトラブル起こりがちなのがICAにシャントを入れるとき.
このように,それなりに急いでいるときに,シャントチューブがICAになぜか入っていかないことがあります.
そんな時に,チューブをグイグイ押すのは,もう絶対に禁止です.
押しすぎるとICに穴が開いてしまうことだってあるのです.あくまでやさしくそおっと入れること.
ちょっとしたコツは,図示の如く,ICAとなるべく平行にチューブを入れること.ICに対してなるべく角度をつけないように,手前から低い位置にしておくことです.
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