Distal ACA ANはFalxからのびている結合織状のもので覆われていることが多いです.
動脈瘤をきれいに出すためにはまとわりついている周囲の結合織との剥離が必要です.周囲の結合織のほとんどは,Falxの続きのような硬いものなので,ある程度はどんどん切断していって,動脈瘤を露出することになります.
Distal ACA手術の時には,早めにFalx側に脳ベラをかけましょう.
この絵だと開頭が大きすぎますね.
2008/03/20
Distal ACA ANのこつ
2008/03/07
慢性硬膜下血腫手術のコツ
慢性硬膜下血腫(CSDH)は,スタンダードにBurrhole開けて,硬膜下腔を生理食塩水で洗浄しています.
術前のCT,MRIでは見えない,血腫の隔壁が存在することが多いです.術後のCTで初めてわかるような.
なかでも隔壁が脳と平行になっていて,血腫が骨側と脳側の2層になっていることがあります.こういうとき,Burrhole開けて洗うと,あっという間に血腫が出なくなり,思ったより血腫量が少ない感じがします.
術後のCTで表面側のみ血腫が無くなり,脳側にたっぷりと残るはめになり,CT室からそのまま術場へ逆戻りになりかねません.
そうならないように,洗浄途中でBurrholeから脳表が見えることを確認しましょう.Burrholeは小さいので,無影灯の角度を調節しなければ見えません.それと,硬膜下腔の血腫を吸引してしまわないと見えません.
これらの工夫をして脳表がちらっとでも見えれば,ちゃんと洗えている可能性が高いです.もちろん,Burrhole部以外のところまでは見えませんが,手術中にこれくらいの気遣いは必要と思います.
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